農畜産物ゲノム情報データベース

「画期的な農畜産物作出のためのゲノム情報データベースの整備」プロジェクトは、
平成23年度に開始さ れた農林水産省農林水産技術会議事務局 委託プロジェクト研究です。

高次解析システム(Galaxy)について

生命科学系の研究分野において分析機器の高度化が急速に進み、特にDNA配列の解読のための「 次世代型シーケンサー」の登場によって、それまでとは桁違いの大量情報を処理する必要が生まれました。農畜 産物に関する研究においても次世代型シーケンサーは極めて重要な位置を占めてきています。膨大なDNA配列情報から有用な遺伝子情報を発見し、画期的な農畜産物を作出していくためには、高度な情報処理の技術が必須の 要件となります。

私たちはこのような情報解析を行うシステムを開発し、農畜産物の研究を推進します。一方で、個別の研究者が独自に大量データ解析を行いたいと考えても、大型コンピューターが無い、高度情報処理の経 験が無い、といった壁が立ちはだかることもしばしばです。そこで私たちは、大量かつ複雑なデータを簡便且つ 効率的に処理する解析システム(Galaxy/NIAS)を提供しています。

SOGOについて

このプロジェクトは、「高次解析システムの開発」と「データベースの改良、運用」の大きな柱で構成されています。イネ・ゲノム等農畜産物のゲノム解析研究は平成3年から開始され、すでに20年以上経過しています。この過程で、遺伝子連鎖地図、クローンの物理地図、全ゲノム塩基配列解読によるゲノムワイド の遺伝子のアノテーションデータベース等、数多くのデータベースが作成されてきました。

これらのデータを継承しつつ、次世代シーケンサーから得られる大量の塩基配列データを保存・解析できる新たなシステムの構築を進めています。システム側にデータを保存するいわゆるクラウド型のデー タベースシステムです。

様々な形態のデータに柔軟に対応できるシステムを目指しており、ユーザごとのファイルの登録・管理、登録されたファイルの共有・公開範囲の設定。ユーザごとのスケジュール管理・共有が行えます。

また、ユーザ・グループ単位でWebページの編集・管理が可能で、グループ内公開、一般公開の 制御が行えます。

また、プロジェクト単位で新たな機能を追加することができ、ゲノム情報のみならず、システムを動かすためのソースコードの管理まで、すべての情報を管理できることが特徴となっています。